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当社は1935年(昭和10年)の創業以来、セメント製造を主軸に、90年を超える長きにわたり技術と品質の向上に日々努め、発展を遂げてきた歴史ある企業です。私たちは、セメント製造事業が自然環境や地域社会との密接な関わりなしには成り立たないことを深く認識しており、これからも自然と地域との良好な関係構築に尽力してまいります。
セメントは、社会インフラを支える上で不可欠な基盤材料です。人々が暮らす住居、道路や橋梁、近年頻発する自然災害から人の命を守る防災・減災工事、さらには老朽化したインフラの更生・更新工事に至るまで、私たちの生活に密接に関わっています。この重要なセメントを安定的に供給し続けることが、私たちの責務です。
セメント製造には天然資源である石灰石を主原料とし、熱源として石炭を使用します。しかし、セメント産業は、限りある天然資源の消費削減と廃棄物問題の解決に貢献するため、多種多様な廃棄物・副産物を積極的に活用しています。具体的には、石炭の代替として廃プラスチック、廃タイヤ、再生油などを熱エネルギーに利用し、化石エネルギー由来のCO2排出量削減に取り組んでいます。また、原料粘土の代替として火力発電所などから発生する石炭灰や生活などから発生する下水汚泥などを活用することで、天然資源の消費を抑え、最終処分場への埋め立て量削減に寄与しています。さらに、自然災害で発生した災害廃棄物もセメント工場で受け入れ処理しています。
これらの廃棄物・副産物は、セメント1トンあたり約500kgもの量が使用され、製造工程で高温焼成されることで安定的かつ安全に処理されます。これにより、廃棄物はセメントとして生まれ変わり、二次廃棄物を発生させることなく資源を循環させる優れた特性を発揮します。セメント産業は、まさに循環型社会の実現に大きく貢献しているのです。
今日、地球温暖化対策はグローバルな課題であり、CO2排出量削減は社会全体の重要なテーマです。日本政府は「2050年カーボンニュートラル」を目標として掲げ、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする挑戦を表明しています。セメント産業も、この大きな流れの中で、長期的な視点に立ち、CO2排出量削減に向けた検討を進めています。私たちも、この社会的な要請に応えるべく、課題解決に向けた取り組みが重要であると認識しています。
セメント製造工程から排出されるCO2の削減には、多角的なアプローチが必要です。セメント製造の特性上、すべての課題を単独企業で解決することは容易ではありませんが、私たちは、廃棄物の更なる活用による化石エネルギー転換の推進や、混合セメントの普及拡大、そして将来的な革新技術の導入といった方策を検討しています。具体的には、石炭熱エネルギーに対する廃棄物由来熱エネルギーの代替率の更なる向上や省エネルギー化を徹底するとともに、長期的には太平洋セメントグループの一員として、CO2回収・利用・貯留技術など革新技術の可能性を探り、地域企業等との連携を通じてCO2削減に向けた道筋を模索してまいります。
私たちの経営方針は、「健全な社業を通して地域社会に貢献」し、「地球に優しく環境に調和した事業活動を実現し、循環型社会の実現に貢献」すること、そして「技術と信頼で未来を拓く」ことです。私たちは企業活動の根幹として、この経営方針をこれまで実践し、今後も継続してまいります。自然と地域、そして私たちが共生する企業であることこそが、私たちの果たすべき責務であると認識し、活動してまいります。
私たちはこれまで、企業活動における環境への依存やその影響、そして結果について、積極的に情報開示を行ってまいりました。本年もこのホームページにて、私たちの具体的な取り組みと実績をご報告させていただきます。皆様に私たちの企業活動をご理解いただければ幸いです。そして、当社グループへのご意見やご指導を賜りたく、心よりお願い申し上げます。 私たちは、いかなる時も歩みを止めず、持続的な成長を実現してまいります。
2026年7月1日
代表取締役社長 奥田 明裕
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