環境報告書2025 敦賀セメント株式会社
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セメント産業と環境への関わり関連するSDGsフライアッシュ輸送設備左上:石炭火力発電所中央:パイプライン左下:石炭灰サイロ下水汚泥処理設備LiB 焙焼設備20Environmental Report 2025会社紹介(概要、沿革)方針(経営基本方針、行動指針、環境方針)環境マネジメント(推進組織図、認証取得、環境目標と実績)環境会計・環境投融資環境負荷の全体像環境パフォーマンスコミュニケーション活動、その他環境への関わり…●石炭灰 石炭火力発電所では、石炭を燃やした後に、石炭灰が発生します。セメント工場はこの石炭灰を天然粘土の代替として活用しています。これにより、粘土採掘量はゼロとなり天然資源の確保と自然環境の保護に貢献しています。 当社では、隣接している石炭火力発電所からの石炭灰の輸送をパイプラインを用いた空気輸送にて行なっており、積極的に企業間コラボレーションをしています。また、パイプラインによる空気輸送のため、トラック輸送による CO2 発生もありません。…●廃タイヤ、廃プラスチック セメント製造には多量の熱エネルギー源を必要とし、化石燃料を使用しています。環境負荷の軽減や資源の有効活用として、古くから廃タイヤや廃プラスチックなどを熱エネルギー代替として活用しています。 さらに、2024 年度より廃プラスチックの処理量を拡大するため、専用の破砕機を導入し、より効率的エネルギー活用を目指しています。…●下水汚泥 下水処理場で発生した下水汚泥は、脱水処理を行ったケーキ(水分約 80 %)の形で工場に持ち込まれます。この下水汚泥はセメント原料の一部として有効利用されます。なお、汚泥は臭気があるため、受入・輸送設備は建屋にて囲い密閉式としているとともに、臭気が外部に漏れ出さないよう抽気し、ロータリーキルンでの燃焼空気としています。 ※2000 年完成の 1 号機と 2003 年完成の 2 号機合わせて、年間 3 万トン以上の処理能力があります。  また、下水汚泥と同等の性状である各種産業の脱水汚泥も処理しています。…● ASR(自動車シュレッダーダスト) ASR とは自動車リサイクル法に基づく廃棄物で、自動車内装材、ゴム、ウレタン、ガラス、金属くずなどの混合廃棄物です。塩素バイパス設備を増強して、受入処理を拡大しています。 ※ASR…:…Automobile…Shredder…Residue…●廃 LiB(廃リチウムイオン電池) 2020 年 4 月より使用済 LiB リサイクル事業を太平洋セメント株式会社と松田産業株式会社の 3 社共同で開始しました。今後廃棄量が増加することが見込まれる LiB を焙焼設備にて電池内に含まれる電解液を安全に除去でき、また熱処理時に 発生する排ガスをセメント焼成設備へ合流させ無害化処理することができます。また焙焼後の LiB は解体・破砕・選別することにより有用金属を回収でき、残さはセメント原料として再利用でき 100 %リサイクル可能です。 ※ LiB:Lithium ion Battery

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